
僕がロバート・デ・ニーロを知ったのは、父親がたまたま観ていたゴッドファーザーPart IIでの若き日のヴィトー・コルレオーネを演じていた姿とちらっと観たときだと記憶しています。
その時はまだ学生でしたが、後に雑誌やメディアなどで彼の存在を再確認してから片っ端から彼の出演作品を観たものです。
とにかく、役作りの為に体重を増やしたり減らしたり、筋肉隆々になったり髪の毛を自分で抜いたりと、80年代の彼はとにかく唯一無二の名優ぶりを発揮していいたと思いますし、彼が出演する映画はどんなできそこないでも3割増しに面白く感じたものです。
最近の彼は、脇に徹して若手の補佐的な役目を果たすことが多くなっています。まだまだギラギラとした彼のぶっ飛んだ演技を観たい!!と思う今日この頃です。
名優ロバート・デ・ニーロの最高傑作と呼声の高い映画がこのタクシードライバーですね。監督は名優マーティン・スコセッシ。共演で話題となったのが13歳のジョディー・フォスターでしたね。
いまさらこの傑作映画を紹介するのもどうかとは思いましたが、最近どうもこういった昔の映画を観なおすことが多くなってます。歳なのかな(笑)
あらすじを紹介しましょう。
ロバート・デ・ニーロが演じる主人公トラヴィスはタクシー会社の運転手。
ベトナム帰りの元海兵隊員で、戦争による後遺症が原因なのか深刻な不眠症を患っています。
そんな彼は社会に対してストレスと感じていたのでしょう。ある日、トラヴィスは、大統領候補パランタインの選挙事務所付近を通りかかったとき、そこで働くひとりの女性に好意を持ち、同時に選挙運動に興味をもちます。
彼女をデートに誘うも、社交性に欠けるトラヴィスは彼女をポルノ映画に誘い、憤慨させてしまうんですね。
その後彼女の許しをえるために選挙事務所に訪れるも抵抗されてしまいます。
ままならない苛立ちからトラヴィスは選挙事務所に押し掛け彼女を罵り、その場を後にします。
民主主義の理想と現実の狭間で、トラヴィスの不眠症は深刻さを増し、心は荒んでいきます。
「腐敗しきったこの街を俺が浄化してやる」という思いを増長させていくのですが、ある日、トラヴィスのタクシーに突如幼い少女が逃げ込んできます。
ヒモらしい男に少女は連れ戻されてしまうのですが、そんな出来事を目の前にして、彼は自分の憤りの対象となる的をはっきりと定めるにいたり、そして計画を実行へと移してゆく・・。
ストーカー男の話?と思われた方もいると思いますが、トラヴィスは自分中心的ではありますが、世界を変えようとした革命家の部類に当てはまるのかな。
それにしてもこの映画の主人公トラヴィス。演じるのは本当にむずかしいんだろうなぁ。
鏡に向かってひとりごとをつぶやき半裸で銃を振りかざすトラヴィスの姿には毎度ながら背筋がぞっとする思いです。
有名すぎる本作。何度観ても面白い映画だと素直に思いますし、すごい役者さんを探しているのなら、この映画はずせないでしょう。今観てもぜんぜん新しい。そんな気がします。
おすすめです。ぜひご覧になってみてくださいね。

